--ハンバーガー--






「あー。ハラ減った…。」
いつものことだが部活終了後、リョーマはボソッとつぶやいた。
すると横に居た英二がすかさずこういった。
「メシぐらい、俺がおごってやるよ。っつーことでおチビ!一緒に帰ろーな。だから桃!今日こいつは俺と帰るからな。」
「はっ?!エージ話を進めるの早い!」
そういうことで2人は放課後デートへと行くことになった。

「なー、おチビ、制服デートってなんかイイ感じじゃない?」
「エージはエロ本の読みすぎなんじゃねぇの。」
「ひでーよおチビ。俺はエロ本なんか使わねぇし。」
「オレってか?節度は守れよ、青少年。」

放課後デートとかいっても目的は『食う事』。直行したのは某ファーストフード店。○△バーガーセットひとつとかが多分普通なんだろうけど成長期真っ盛りのリョーマとリョーマの為なら金に糸目はつけない英二というこのコンビ。店員サンもびっくりな注文の量だった。
「あ、ありがとうございました〜。」
挨拶をする顔が引きつっているほど。
「なぁ、エージ。俺っちそんなに頼んでる?桃城先輩と来るともっと頼むんですけどね。二人で持ちきれないような…。」
「って桃と良く来るの?」
「まぁ…一緒に帰ってるし、桃先輩おごってくれるし。」
「おチビ〜〜!これから桃と帰るな!メシぐらいおれがおごってやっから!」
「どうでもいいっすけどとりあえず座って食いましょう。」
リョーマはもう目の前にあるハンバーガーの山に目が行ってしまい英二の言葉など入るはずもなくスタスタと階段を登っていった。

なんだよ。桃と良くきてんのかよ。桃のヤロー…

「いただきますー。  ぅっめ〜〜!」
ハンバーガーを食べるリョーマ。それを眺める英二。
「なぁ、さっきの話聞いてたか?」
「さっきっていつ?」
「階段上る前。」
「そんな昔のこと覚えてない。いまは食べるに精一杯。」
英二の精一杯の抵抗も空しくリョーマはハンバーガーを食べていた。
「…。なぁ。俺の話聞いてる??」
「…。ぅめぇ…〜」
「人の話聞けっつーってんだよっっ!」
英二の声が店内へ響いた。しかしリョーマは動じることなく食べ続けている。
だけどリョーマは声を発した。
「じゃぁ週2だけっすよ。あと毎日ここでおごって下さいよ。それくらいしてもいいっすよね。」
「分かった…。」


★END★



---後記----------------------------
書き直したヤツが消えちゃったので初期のままで。
ああ、原点菊リョ。

 ・悠来摩琴・
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